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「問い」続ける大切さ 〜釜石高校SS総探Iの授業担当になって〜

こんにちは。事務局員のおかだです!

いやー暑い!!!5月18日は34.5度を観測したようです…いや、もう夏ですね。

とか思っていると、急に気温が下がるのが東北の気候ですよね… 私はもう騙されないぞ!油断せずに過ごしていきたいと思います!

私は教育魅力化コーディネーターとして、コンパス事務局の仕事を行っています。今回はその他に行っている、釜石高校「SS総探I」の授業についてご紹介します。

おかだ、釜石高校SS総探Iの授業担当になる

「岡田さん、地域科学探究の授業お願いしますね」

3月、次年度の体制を決める際に言われた言葉です。

釜石高校は、SSH(スーパーサイエンスハイスクール)に指定されており、科学技術系人材の育成のため、独自のカリキュラムによる授業や、地域の特色を生かした課題研究など様々な取り組みを行っています。ゼミ活動では、一年生のうちから自分が取り組みたい地域課題に関する探究活動を行っています。

  • 「問い」→自分や地域の課題を発見し、それをテーマにする
  • 「仮説」→テーマに沿った予想を立てる
  • 「調査・実験」→予想に対して、実際にそうであるかを確認する
  • 「考察」→仮説と調査・実験の結果を比べて、次にどういった問いを立てられるか考える

これのサイクルを何度も何度も繰り返して、生徒たちは課題研究に取り組んでいます。

私は、このゼミ活動の最初も最初の授業、「SS総探I」の地域科学探究を任されることになったのです。それは、高校一年生全生徒を対象にした授業で、「このようにしてゼミ活動に取り組んでください!」というのを伝える授業なのです。

「えっ…自分が?」「生徒の前に立つの…?」「しかも一年生のゼミ活動のスタートを自分に任せても良いの??」

自分はしっかりと釜石高校のゼミ活動で大切にしているノウハウを、しっかりと例年通り1年生に伝えられるかが不安でした。

そんなこんなで授業作りに入りました。アイスブレイクから始まり、「問いを立てる」とは何か?の説明に入ります。昨年度までの授業資料を参考にしてみましたが、「資料だけではよくわからない。。。」状態。

わからないのがすでに「問い」

生徒の前に出るのに、自分があまり理解していない状態で望むのは流石によくない。そう思った私は、前年度もこの地域科学探究で講演いただいた方に、素直に自分の状況を伝えました。

「問いとか仮説とかの方法を生徒に教える前に、いまいち自分ごとに落とし込めてないんです。。。」

すると、次のようなアドバイスをいただきました。

「それがすでに『問い』では?わからないから調べるし、気になるし、そういったところを深掘りするから探究活動になっていく」

「100%わかる必要はなくて、生徒と一緒に考えていけば良いのでは。teachingよりもどちらかといえば coachingに近い形。」

誰も答えがわからないようなことが、「問い」であって、それを地域の人や周りの人と解決に近づける。それがゼミ活動であるということを学び、同時に自分もそれで良い、ということに気付けました。

授業をしてみて

授業をしてみて、率直な感想としては。。。

「楽しい!」

もちろんまだ不安はあります。きちんと伝わっているのか考え出したらキリがありません。しかし、授業を通して生徒に何かを伝えること、授業中に行うワークで生徒の考えを聞いて、自分も勉強になることの2方向の矢印が飛んでいて、非常に良い時間を作れている気がするからです。

地域科学探究は6月で終了し、これからは1年生もゼミ活動に入ります。

ゼミ活動では、地域科学探究よりももっと自分で考えなければならなくなります。

自分の考えの押し付けではなく、「こうすれば良いのではよくなりそうかも?」といった声がけで、生徒たちと一緒になってゼミ活動をより良くしていきたいと思います!