日々の活動記録

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【事務局退任のゴアイサツ】

ども。やぎです。

地域おこし協力隊として活動し、活動の任期となる3年が経ってしまいました。早いですね。
同時に釜石コンパス事務局メンバーを卒業することとなりました。

僕は2020年2月、コロナウイルスの日本到来とともに来釜しました。
部外者であった僕は、はじめの頃「もっとプログラムを抜本的に変えたり、レアな人材の話を聞かせれば高校生はもっと変わるだろう」と思っていました。

やってみるとこれがびっくり。一度のプログラムで高校生が劇的に変わるということはほとんどありませんでした。そもそも、どの程度効果があるかも正直わかりません。
「素晴らしいプログラムだ!」と思っているのは、もしかしたら主催している”オトナ”側の自己満足なのでは?と疑いすらありました(それは一部間違いでもないかもしれないですが…)。

そんな感じだったので「このプログラムってやる意味あるのかな」と考えることも当然あります。
高校生からプログラムの感想で「土曜日に実施しないでくれ」とか、「この時間の意図がわからない」と言われ、落ち込んだ日もありました。

なので、事務局の運営・講座の企画では結構色々悩んだ気がします。合宿をしたり、ロングmtgをしたり、たまには研修を企画したり、メンバー同士で喧嘩したりとか…。
事務局内で色々と思案して、学校の先生と議論して、最終的には「非日常であるコンパスを、高校生の日常(≒学校生活)に還す」ことが重要なのではないかという仮説を持ちました。
1番の課題は「高校生が社会人の話を聞くことに意欲的であるかどうか」です。高校生/社会人に関わらず、自分にとって意味が感じられないものには、どうしたって向き合いにくいものです。

この点を解決したいと思い、現在では定番となったきっかけさんと高校生が個別で話す「1on1タイム」の導入や振り返りワークの実施に繋がっていきました。結果として一部ではありますが、「文理選択で迷っていたけれど、決めることができました」などチラホラ肯定的な声を聞くことがあったように思います。

今年でコンパスは8年目の活動を迎え、コンパス開始1年目に講座を受けてくれていた人が、今では事務局メンバーとして関わってくれています。8歳となった釜石コンパスの3年間に携わることができたのかと思うと、書いていて結構嬉しいですね。
開始当時のコンパス受講者と活動ができたように、僕たちはいま過去の恩恵を受けています。
逆に言えば、いま自分が関わったことの恩恵はすぐには返ってこないというのが教育という分野なんだろうなぁと思います。
自分の関わりが、未来の釜石に、高校生に、釜石コンパスに息づいていれば最高の喜びです。
部外者として関わり始めた自分が、徐々に内部の人になり、退任とともにまた部外者に戻ります。

いつの日か、関わった高校生と違う立場で出会える日を楽しみにしながら、僕とコンパスの関係性も模索していきたいと思います。

八木橋朋広